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<かっこよくない優しさがそばにあるから。かっこよくない優しさに会えてよかったよ>          <たとえば誰かのためじゃなくあなたのために>
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吉日シリーズ

れりご→





さよなら、は、いらなくて
それは、また会える気がするとかじゃなくて、
ただなんとなく、必要ないと思った。


「なーァ」

「んー?」


のんびりした声が響いて、
それが心地よくて、
どうにもダメだった。

本当はきっと、世間からしたらもっと、
言わなきゃいけないこととか、しなきゃならないこととか
たくさんあるんだろうな、なんて考える。
でもそんなんばっか考えてみても
できないことに気付いて落胆するのは目に見えてるから、
だから今を一生懸命に追いかけることしかできない。


どうにも、
そのあったかい声がだめだった。


「ほら、もう面会時間終わりだよ」

「んー…」


「はやくしないとまた怒られちゃうよ」

「…なァ」

「なに?」

「しあわせ、だった?」


どうにもそのあったかい声が
優しい視線が
ふわふわした髪の毛が
お日様みたいな笑顔が
だめで仕方なかった。


しあわせ、とか、わからなくて、
うまい答えは無いかと探しても探しても
あぁどうせ見つかりはしない

言葉にするのはもったいなくて、
正直言えば上手い言葉が見つからなくて、
ただ笑いかけることしか、できない。


「…俺ァ、ほんとだめな野郎だな」

「そんなこと、ないよ」



「―――坂田さーん、面会時間終わりですよー!」

「チッ、また来やがったあのババァ」

「ババァとか言わないの!お世話になってるんだから。」

「………だめだ、」

「…なに、が?」



どうにも
だめだった。

その声
その髪
その顔
その手
その仕草
その様子
その寝顔
その温もり
その優しさ

銀時だけのものがだめだった。



「離れたく、なくなる」


そう呟いたのは、どちらが先だったのか。
全部銀時がもつものだった、
銀時だけにあるものだった、かけがえのないものだった。

はなれることができなくなっていくのに、
気付かないフリをするのが精一杯で。



「今日俺が帰ったら、」


お前はきっと、消えちまう



止まらなくなる歯止めがきかなくなる「もうやめにしよう」って、

言いたくて、



「どっか、連れてってよ」



誰も来られないところ
誰もいないところ
何もわからないところ
私が誰で君は誰かもわからなくなるような、ところ。



どうにもだめだった。
どうにもはなれられなくなるからだめだった。
どうにも逃げ出したくなってしまうからだめだった。
どうにも嫌いになれなかった。



「行こう、」



何の濁りもない、いつもの銀時からは考えられないくらい澄んだ瞳でした。
その夜は、大層美しい月が浮かんでいました。
数え切れないほどの、無数の星が重なり合っていました。
すべてが初めての気がして、すべてが懐かしい気がしました。

その手はあたたかいのかな、冷たいのかな、優しいのかな、ぶっきらぼうなのかな、
そんなことを考えるだけでいいの、それだけで、もしかしたら、しあわせかもしれない。


その手を取るだけだった。そんな簡単なことが。
明日にはできないのだと考えれば、考えるほどに、
月も空も星も、憎らしいほど美しく輝いた。









あとがき

私は意味がわからない文章を書くことで有名です
自己満足大好物です。ごめんなさい。
なんかもういいんだ、自分的にはすっきりしたから。
嬢を病気気味にしました。余命宣告とかじゃなく
「明日」はもうこないって確信があります。

なんか…異世界からトリップした設定にしたら
うまく書けそうだよネ←

これ毎回書きます、

反省します;ω;
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仄月 灯夜
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性別:
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